■ Primavera導入事例 - インテック



システム開発大手インテックは、プロジェクトマネジメント力の組織的な向上という課題に取り組んでいる。そのためのツールとして全社導入されたPrimaveraへの評価を技術統括本部 技術部の西山寛志氏(写真右)と高野智氏(写真左)に聞いた。

もくじ 
  1. 【 かつてインテックのプロジェクト管理はどういう状態だったのか 】
  2. 【 Primaveraが全社導入されるまでの経緯 】
  3. 【 技術のポータブル化という全社課題 】
  4. 【 業務標準化の詳細 】
  5. 【 誰が標準化を行ったか 】
  6. 【 Primaveraの機能への評価 】
  7. 【 パイロット運用段階でのPrimaveraへの現場社員の評価 】
  8. 【 社長にPrimaveraの効果をどう説明したか 】
  9. 【 Primavera全社導入への反対意見 】
  10. 【 全社導入後の感想 】
  11. 【 今後の課題 】


■ かつてインテックのプロジェクト管理はどういう状態だったのか

-- かつてのインテックのプロジェクト管理状況はどうだったのでしょうか。

プロジェクト管理。当時はできているつもりでいましたが、実際にはできていなかったなと、ふりかえってそう思います。

プロジェクト進捗の報告は、「大変です」、「火を噴いています」、「人の増員が至急必要です」といった言葉でなされていました。「増員が必要なら、何人ぐらいが必要なのか」と尋ねても「できるだけ多くを」という返答でした。

当時、社長が最後には、「お客様はお怒りなのか?」と聞いていたのが印象的でした。雰囲気だけの報告よりは、「お客様が怒っているのかどうか」という情報の方が、判断基準として有用だったのです。



■ Primaveraが全社導入されるまでの経緯

-- 現在インテックではPrimaveraをどう使っていますか。

いわゆる「全社導入」です。インテック社内のシステム開発プロジェクトでは、必ずPrimaveraを使うよう、取り決めています。最初は、パイロット導入から始め、効果を確認した後、経営会議を通して、全社導入を決めました。

-- 今回はインテックがPrimaveraを検討し、パイロット導入し、ついには全社導入に至った、その意志決定の経緯をお聞きできればと思います。おおまかには、どのような経緯を経たのですか。

だいたい、以下のような経緯を経ました。

  1. インテック全体に『今のままではいけない。変わらなくては』という機運が満ちてきた。変わるための指針は「技術のポータブル化」という言葉にまとめられた。
               ↓
  2. まず業務プロセスの標準化に取り組む。その一環としてプロジェクトマネジメントの標準化にも取り組む。
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  3. そのためのツールとしてPrimaveraを採用(EVM手法への関心の高まり)
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  4. 100ライセンスをパイロット導入(使いやすさの調査)
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  5. 追加130ライセンスをパイロット導入(効果が上がるかどうかの調査)
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  6. 全社導入するかどうかを経営会議で討議
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  7. 全社導入の決定

■ 技術のポータブル化という全社課題

-- では順々にお聞きします。経緯その1:「技術のポータブル化という全社的課題が持ち上がる」については具体的には。

2002年ぐらいから経営トップ層が「技術のポータブル化(持ち運べる化)」という課題意識を持つようになりました。 技術が「持ち運べる」状態とは、『人が変わろうとも、ビジネス環境が変わろうとも、プラットフォーム環境が変わろうとも、今持っている技術はそのまま持ち運べる(簡単に移植できる)状態』を指します。

プロジェクト管理に絞って定義すれば、人事異動で他の部署に移った場合や、途中から他のプロジェクトを手伝うようになった場合でも、それまでの知識や経験がそのまま持ち運べて、そのまま使える状態。異動する度にいちいち学習し直さなくて良い状態を指します。

この持ち運べる化を実現させるには、プロジェクト管理を始めとする様々な業務プロセスの管理方法論が、ある程度まで標準化されている必要があります。

しかし、冒頭でも述べたとおり、当時のインテックにそのような共通の方式、ものさしはありませんでした。プロジェクト管理は個々のマネージャに「がんばれよ」で一任していました。

「がんばるプロジェクト管理」においては、方法論は各プロジェクトマネージャの自己流です。これでは持ち運べる化は実現しません。この問題を解決するために近代的プロジェクト管理の方法論が必要でした。

この他、また団塊の世代の技術者が大量退職する、いわゆる2007年問題への対処の意味からも、プロジェクト管理のひながた化が必要でした。彼らの属人的なスキル、技(わざ)を定義し、言語化し、社内の業務プロセスひな形に埋め込みたいと考えたのです。

(以下、省略)


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※ 取材日時 2006年9月