■ Primavera導入事例 - 富士ゼロックス情報システム





もくじ 
  1. 【 富士ゼロックス情報システムはPrimaveraをどう活用しているか 】
  2. 【 Primavera以前のFXISのプロジェクト管理状況は、どうだったか 】
  3. 【 自己流プロジェクト管理の長所はなにか。短所はなにか。 】
  4. 【 あいまいな報告が横行すると、最悪の場合どうなるか 】
  5. 【 近代的プロジェクト管理を習得するために、まず何を行ったか 】
  6. 【 何を選択基準にしてPMツールを選んだか 】
  7. 【 EVMの運用方法を、上司にどのように伝えたか 】
  8. 【 遅れアクティビティに対し、どう対処しているか 】
  9. 【 以前は度々カミナリを落としていた上司が、なぜマイルドになったか 】
  10. 【 不測の事態にもあわてず対処するために、どういう準備をしているか 】
  11. 【 Excel管理に比べ、何が改善されたか 】
  12. 【 どのぐらいの人数になるとEVMが必要になるか 】
  13. 【 今後の抱負とIT&Eへの期待 】


■ 富士ゼロックス情報システムはPrimaveraをどう活用しているか

-- 富士ゼロックス情報システム(以下 FXIS)の業態についてお聞かせください。

弊社は、受託開発が中心のソフトウエア開発会社です。親会社である富士ゼロックス関係の仕事の他、SAPのパートナーとしてのSAPメンテナンス関係の仕事、その他、各種開発にも多く取り組んでいます。

-- 現在、Primaveraはどのようにお使いなのでしょうか。

以下の二通りの使い方をしています。

  1. FXISでは三年以内に、CMMIプロジェクトマネジメント規格のレベル4を取得することを目標にしています。Primaveraはレベル4に必須となるEVM(定量的進捗管理)を行うためのツールとしてフル活用しています。

  2. もちろん実際の開発案件でも活用しています。現在は、SAPのメンテナンスプロジェクト2件、富士ゼロックスから依頼された組み込みシステム開発プロジェクト2件、計4件のプロジェクト管理のツールとして活用しています。
-- FXISが、近代的プロジェクト管理手法に関心を持つようになった経緯は?

今、受託開発の世界では、お客様からの「品質、コスト、納期に関する要求」は年々厳しくなる一方です。これに対応するには体系的なプロジェクト管理(PM:Project Management)をマスターすることが必須だと考えました。CMMIの取得の他、技術者500名の一割に相当する50名にPMP(Project Management Professional)を取得させるなどの取り組みを行っています。社内へのPM手法の浸透は、現在のFXISの重要な経営テーマです。

■ Primavera以前のFXISのプロジェクト管理状況は、どうだったか

-- そのような取り組みを始める前にFXISのPM状況はどうだったのでしょうか。

率直に言って、各担当者の感覚まかせ、カンまかせの、完全な自己流プロジェクト管理でした。逆に言うと、そのような我流、自己流で何度も痛い目を見たからこそ、現在、体系的なプロジェクト管理に真剣に取り組むようになったとも言えます。

-- 自己流プロジェクト管理とはどのようなものでしょうか。

自己流というと聞こえは悪いですが、長所もあります。自己流プロジェクト管理とは、言い方を替えると:

  • 「過去のベストプラクティスの集大成」
  • 「うまくいった事例のいいとこどり」
  • 「机上の空論でない、経験に基づいたナレッジ」
ともいえます。これはこれで長所です。しかし多くの人数が関わる大規模プロジェクトになると、長所よりも短所の方が目立ってきます。

■ 自己流プロジェクト管理の長所はなにか。短所はなにか。

-- どんな短所が目立ってくるのでしょうか。

おおざっぱに二つの短所を上げることができます。

  1. 【 体系性、共通性に弱い。属人性が強すぎる 】、という短所

  2. 【 進捗判定会議で、あいまいな言語が横行し、会議が意味をなさなくなる 】、という短所
-- 一つずつお伺いします。短所その1:「体系性、共通性に弱い。属人性が強すぎる」というのは具体的には?

「共通性が弱く、属人性が強い」というのは、平たく言うと、「できる人はできるが、できない人はできない」ということです。

過去のベストプラクティスを参考にするやり方は、「カンどころ」、「さじかげん」を心得た応用力のある人でないと上手くいきません。しかし大規模プロジェクトの場合は、全員が「できる人」とはかぎりません。「できない人」を正しくチェックできないままプロジェクトが進むと、最後に問題が噴出することになります。

■ あいまいな報告が横行すると、最悪の場合どうなるか

-- 短所その2、「進捗判定会議で、あいまいな言語が横行し、会議が意味をなさなくなる」とは、具体的には。

あいまいな言語とは、数値の裏付けのない、定性的な言語。たとえば「おおむね順調です」、「峠は越しました」、「あともう少しです」、「目処は立ちました」といった報告のことです。すでにおわかりかと思いますが、「あともう少しです」といった報告は、意味のある発言とはいえません。

それでもプロジェクトが上手く進んでいれば、結果オーライで良いのですが、問題は上手くいかないときが大変です。その場合、以下のような悪循環が起きえます。

  1. 途中まで、あいまいな報告で誤魔化していたものが、最後の最後になって誤魔化しきれなくなり、矛盾、問題点があらわになる。

  2. もっと早くに問題点が分かっていれば手の打ちようもあった。だが最後の最後になって分かったのではどうしようもない。

  3. どうしようもないといっても納期は納期。何が何でも間に合わせねばならない。社内技術者や外注など、様々な経営資源を投入せざるを得ない。いわゆる「赤字プロジェクト」状態になる。これは利益を追求する企業としては損失

  4. 最悪の場合、「赤字プロジェクト」になり、しかも「納期に間に合わない」こともありうる。経営的に損失を招き、顧客にも迷惑をかけるという最悪の事態に陥る。
このようにプロジェクト管理の不手際は、FXISにとっても顧客にとっても極めて不幸な事態をもたらします。それを経験を通じて実感したこと、つまり「痛い目に遭ったこと」。これがFXISが全社的にプロジェクト管理に取り組むようになった所以とも言えます


(以下、省略)


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※ 富士ゼロックス情報システムのWebサイト
※ 取材日時 2006年4月